高畠素之訳の「資本論」

高畠素之訳の「資本論」

日本で最初に全巻(全三部)を訳出した「資本論」です。
この方は高崎ゆかりの方だということで、興味があって、一昨年に「古書ネット」で検索して飛び飛びで三冊入手しました。だれも訳したことのない本、しかも「経済学」を「初めて訳す」といのは相当困難だったことでしょうね。しかも戦前ですからね。難しいですがなぜか「みずみずしさ」を感じます。

1月12日から、「埼玉資本論教室」の「第二巻講座」が始まるので、「第二巻のエンゲルスの序文」を読んでみました。以下に紹介させて頂きます。

『マルクスが死ぬすこし前、娘エラニーに語った所に依れば、彼は私がこの第二巻の材料を以つて「何物かを造り上ぐべき」ことを期待してゐたのである。私はこの依嘱を最も狭い限界に解釋した。即ち、如何やうにか可能である限り、私は自分の仕事を、相異なった各材料の間に選擇を與へるといふ範囲に極限した。これについては常に、最後に與へられた材料を基礎として、それ以前に與へられた諸材料と比較することにしたのである。この場合に、單なる技術上以外の現實の困難を呈したのは、第1及び第3編だけであった。が、その困難は決して小なるものではなかった。私は専ら著者の精神を以つて、これを解決するに努めた』(高畠素之訳 「資本論」第二巻への序言より  1893年7月15日  ロンドンにて  フリードリヒ・エンゲルス  訳本は  昭和2年12月26日印刷  昭和3年1月1日発行  とあります。)

 

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